救いの手などいらない
離れ小島に独りきり
故郷(くに)を離れて幾年か
夜を数えて幾月か
朝を数えて幾日か
己の記憶が確かなら
五千と四十七日目

離れ小島に独りきり
初めは街へ戻りもしたが
会い見(まみ)えるは食屍鬼ばかり
無駄に思うて行かなくなった
今や船とて動くまい

離れ小島に独りきり
向かい者小さな獣も居たが
今ではとんと現れぬ
五千と四十七日で
獣も喰らい尽くしたか
己が喰らい尽くしたか
いやはやなんと罪深い
人を喰らうか獣を喰うか
其処に幾らの違いがあろう
人とはなんと罪深い

離れ小島に独りきり
海の向こうは如何なるものよ
答えを知るは神ばかり
慎ましやかな自給自足も
悠々自適とは行かぬ

離れ小島に独りきり
それでも救いの手は要らぬ
己の正気も疑わしいが
救いの手など望みはせぬぞ
さりとて此処は楽園だから


                 退廃的な100のお題:鳥篭/お題配布場所



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by zbeat | 2006-02-08 01:25 | リビングデッド、もしくはゾンビ
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