キャッスルロックよ永遠に
血迷える巨匠たち」であんなことを言っていますが、
私はスティーヴン・キングが大好きです。
どのくらい好きかというと、
「好きな作家は?」と訊かれて、
一番に名前を挙げるぐらいには大好きです。
ある友人に言わせると、スティーヴン・キングは
「描写がくどい、しつこい」そうですが、
私は彼の、あの、過剰なまでにねちっこ~い描写の仕方が
非常に好きです。
……いや、まあ、たしかに辟易することもありますが……(笑)。

スティーヴン・キングは、広く評されているように、
稀代のストーリーテラーであることは勿論、同時に、
”異形のモノ”を想像し、産み出す天才でもあると思います。

『暗黒の塔』シリーズや、
それと地続きの『タリスマン』、および『ブラック・ハウス』
(ピーター・ストラウブとの共著ではありますが)に現れる
数々のクリーチャー然り、
『トム・ゴードンに恋した少女』に現れるLord of Lost
(和書未読につき、邦名が不明です。ごめんなさい)然り、
『霧』に現れる異世界のモンスター然り。
最近では、件の『回想のビュイック8』で、
Bガレージのビュイック・ロードマスターから、
様々な”異形のモノ”が出現しました。
いや、『回想のビュイック8』のビュイック・ロードマスターも、
『クリスティーン』のクリスティーンも、
それ自体が”異形のモノ”。
考えようによっては、『グリーンマイル』のジョン・コーフィでさえも、
”異形のモノ”と言えるかもしれません。
(決して差別的な意味ではなく。)

この”異形のモノ”たちの姿を思い描くに、
映像化するのは大変難しそうです。
実際、映像化された多くの作品が、失敗に終わっているような。

そのくせ、そんな気味の悪い生き物たちが
ゾロゾロ出てくる作品を書く一方で、
『アトランティスの心』や『スタンド・バイ・ミー』といった、
清々しくも切ない作品を書くのだから、見上げたものです。
(なんだ、その失礼な言い草は。)

けれども、スティーヴン・キングの最大の魅力というのは、
なんといっても、彼の多くの作品が、
架空の街キャッスルロックへ、
そしてさらに『暗黒の塔』へと繋がってゆくことだと思います。
これについても、広く言われていることですが。

その繋がりは、登場人物や舞台(主としてキャッスルロック)によって
明確に示される場合もあれば、地名や名前、事件等が
登場人物の会話や、情景描写のなかに、
ほんの一言現れるだけの場合もあります。
スティーヴン・キングの愛読者の多くは、
この、作品同士のちょっとした繋がり、
いわばリンクを発見することで、
彼の作品に対して、よりいっそうの深みと、
愛着を感じるのではないでしょうか。
少なくとも、私はそうです。
にやりとほくそ笑んでます。

『暗黒の塔』とキャッスルロックを中心に相関図を作れば、
それはそれは壮大なものが出来上がること請け合いです。
これだけ雄弁に語っておいてやっていないのか、
という突っ込みはご勘弁願います。

いやはや、スティーヴン・キングの頭の中が
いったいどうなっているのか、
『死霊のえじき』のローガン博士ばりに解剖して
確かめてみたいものです。
(ヲイ!)



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by zbeat | 2005-10-30 00:14 | スティーヴン・キング
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